倉敷でのワークショップ
昔の人は畑や山からの自然の恵みをあまさず上手に使い、生活の一部としていたように思います。
衣食住に関する道具や箱、籠・・・または薪や炭などの燃料なども。
でも現代の生活でそれを全て求める事は少し難しいかもしれません。
上手く使う事ができず捨てられてしまうものもあるのかなぁ・・と思います。
「自然の素材で何かを作りたい。」
例えばそう思うと、まずは道具、材料をどこで手に入れようか? 近所のホームセンター?
何でも揃うお店は便利ですね、僕もよく利用します。
しかし、お店でお金を出して買わなくても、素材は身の回りにたくさんあり、
ちょっとだけ視点を変えたら生活の中で使えるものになるかも!
なんて考えるのは楽しいのではないでしょうか?
庭木の枝から小さな匙
「お客さんに、木を持参いただき、即興で何かを作る!」
・・・と言っちゃったものの、かなり無理がある企画?参加してくれる方が現れるかどうか不安でしたが、
その木への思い、素敵なエピソードをお持ちのお二人が、今回参加してくださいました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
一日目 岡山市から参加していただきましたO様。
こちらの栗の木。
1年以上前に伐ったもので、隣の亡くなったおばあさんが大切に育てていた木とのことでした。
不思議なことに、おばあさんが亡くなるとほぼ同時に枯れてしまい、木は倒したものの、
捨てるにしのびなくて、「なにか作れないかな・・・」
と既にご自身で、角材に荒取りして、とっておいてあったそうです。
4センチ角ぐらいの角材ですが、あいにく芯の部分。
一年以上経過していたので、乾燥が進み、多少割れがありました。
割れ、芯の部分はよけないと更に割れてきてしまうので、それをよけると薄い板状のものになります。
ご相談させていただき、バターナイフを作る事にしました。
写真撮っていただきました。
一緒にこられた、息子さんにも手伝っていただき、
そして完成・・・
大切な思い出がたくさん詰まった木。
失敗しちゃったらどうしよう・・なんてちょっと不安でしたが、
いままで大事にとっておいてあった木が、こんなふうに形を変えた事にとても喜んでくださりました。
そして!なんと!
ご自宅で余った材料を使い、お箸を作られたそうです。
(写真はO様のフェイスブックより)
一日、会場でいろんな手仕事に触れられ、「インスパイヤされました!」と書き込み。
「丸一日がかりで、手に豆ができましたが、大切にしたいものがまた一つ増えて嬉しいです!!」
素材、ものづくりの身近さが、今回こんなに広がっていただいた事に、僕もとても嬉しいです!
ありがとうございました!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そして二日目
東京から参加していただきましたK様(女性)です。
ご自宅の梅の木を持って来てくださりました。
>おはようございます。
今朝、木を伐りました。
梅の木です。
ずっといっぱい実をつけていてくれた木ですが、数年前に夫が不用意に枝を伐ってから、どんどん弱って、今年はとうとう新しい芽を出しませんでした。何かの形で残ると嬉しいです
・・・とご連絡いただきました。
フィールドオブクラフト倉敷には、お友達と旅行を兼ねて既に計画されていたようで、
僕の募集の書き込みをみて、直前に申し込みしていただきました。
「明日、木を伐ります!」
と旅行直前にバタバタさせてしまい、おつかれ様でした。
そして、会場で見せていただいた梅の木、今年は新芽が出ていないとの事で、伐ったばっかりにしてはとても固く、水分がないように感じられ、もしかしたらもう枯れてしまっているのかもしれません。
不用意に伐ってしまった旦那さんのメンツにかけても!こちらも失敗は許されません(汗!)
写真を撮っていただきありがとうございます。
芯、割れの部分をよけても、大きさがあったので、ティースプーンのようなものにしてみました。
K様は、一緒にこられたお友達と、最後まで見ていただきました。
美人お二人に、終始とても緊張・・・うっかり怪我しそうになりましたが(笑)
こちらも、いろんなお話をたくさんお聞きしながら、作業を進める事ができ、とても楽しかったです。
ありがとうございました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(おまけ)
「家にある木でなんか作ってくんねーかー」
「伐った木をとっといて、なんか作れねーかーと思ってたんだー」
田舎で木工をやってると、近所の方からたまに、こんなこと言われます。
製材され、しっかりと乾燥されている材料を仕入れて、制作する木工しか頭になかった以前の私は、そんな見るからに欠点ばかりの材料で何かを作る(作れる)イメージは全くなく。
「秩父で木工ですか〜、そちらは山が多いので、材料の木が豊富でしょう。木工やるには最適ですね」
・・・なんてお客さんに言われても、
「あ・・いや、材料は北海道やロシア、北アメリカなどから仕入れてます・・・」
「?」(お客さん)
山の多い、木の多い場所に工房があり、一般の方がそんなふうに感じる事は、とても自然な事だと思います。
製材された材料で作るもの、近所から頂いた木で作るもの。
自分のイメージが先にあり、形にする事は、努力、工夫次第でどうにでもなります。
素材、技術にとらわれず、自由に作り続けたい・・・。
今回、倉敷でのワークショップで、木という素材に改めて向き合う事ができ、そう感じる事ができました。
ありがとうございました。
衣食住に関する道具や箱、籠・・・または薪や炭などの燃料なども。
でも現代の生活でそれを全て求める事は少し難しいかもしれません。
上手く使う事ができず捨てられてしまうものもあるのかなぁ・・と思います。
「自然の素材で何かを作りたい。」
例えばそう思うと、まずは道具、材料をどこで手に入れようか? 近所のホームセンター?
何でも揃うお店は便利ですね、僕もよく利用します。
しかし、お店でお金を出して買わなくても、素材は身の回りにたくさんあり、
ちょっとだけ視点を変えたら生活の中で使えるものになるかも!
なんて考えるのは楽しいのではないでしょうか?
庭木の枝から小さな匙
「お客さんに、木を持参いただき、即興で何かを作る!」
・・・と言っちゃったものの、かなり無理がある企画?参加してくれる方が現れるかどうか不安でしたが、
その木への思い、素敵なエピソードをお持ちのお二人が、今回参加してくださいました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
一日目 岡山市から参加していただきましたO様。
こちらの栗の木。
1年以上前に伐ったもので、隣の亡くなったおばあさんが大切に育てていた木とのことでした。
不思議なことに、おばあさんが亡くなるとほぼ同時に枯れてしまい、木は倒したものの、
捨てるにしのびなくて、「なにか作れないかな・・・」
と既にご自身で、角材に荒取りして、とっておいてあったそうです。
4センチ角ぐらいの角材ですが、あいにく芯の部分。
一年以上経過していたので、乾燥が進み、多少割れがありました。
割れ、芯の部分はよけないと更に割れてきてしまうので、それをよけると薄い板状のものになります。
ご相談させていただき、バターナイフを作る事にしました。
写真撮っていただきました。
一緒にこられた、息子さんにも手伝っていただき、
そして完成・・・
大切な思い出がたくさん詰まった木。
失敗しちゃったらどうしよう・・なんてちょっと不安でしたが、
いままで大事にとっておいてあった木が、こんなふうに形を変えた事にとても喜んでくださりました。
そして!なんと!
ご自宅で余った材料を使い、お箸を作られたそうです。
(写真はO様のフェイスブックより)
一日、会場でいろんな手仕事に触れられ、「インスパイヤされました!」と書き込み。
「丸一日がかりで、手に豆ができましたが、大切にしたいものがまた一つ増えて嬉しいです!!」
素材、ものづくりの身近さが、今回こんなに広がっていただいた事に、僕もとても嬉しいです!
ありがとうございました!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そして二日目
東京から参加していただきましたK様(女性)です。
ご自宅の梅の木を持って来てくださりました。
>おはようございます。
今朝、木を伐りました。
梅の木です。
ずっといっぱい実をつけていてくれた木ですが、数年前に夫が不用意に枝を伐ってから、どんどん弱って、今年はとうとう新しい芽を出しませんでした。何かの形で残ると嬉しいです
・・・とご連絡いただきました。
フィールドオブクラフト倉敷には、お友達と旅行を兼ねて既に計画されていたようで、
僕の募集の書き込みをみて、直前に申し込みしていただきました。
「明日、木を伐ります!」
と旅行直前にバタバタさせてしまい、おつかれ様でした。
そして、会場で見せていただいた梅の木、今年は新芽が出ていないとの事で、伐ったばっかりにしてはとても固く、水分がないように感じられ、もしかしたらもう枯れてしまっているのかもしれません。
不用意に伐ってしまった旦那さんのメンツにかけても!こちらも失敗は許されません(汗!)
写真を撮っていただきありがとうございます。
芯、割れの部分をよけても、大きさがあったので、ティースプーンのようなものにしてみました。
K様は、一緒にこられたお友達と、最後まで見ていただきました。
美人お二人に、終始とても緊張・・・うっかり怪我しそうになりましたが(笑)
こちらも、いろんなお話をたくさんお聞きしながら、作業を進める事ができ、とても楽しかったです。
ありがとうございました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(おまけ)
「家にある木でなんか作ってくんねーかー」
「伐った木をとっといて、なんか作れねーかーと思ってたんだー」
田舎で木工をやってると、近所の方からたまに、こんなこと言われます。
製材され、しっかりと乾燥されている材料を仕入れて、制作する木工しか頭になかった以前の私は、そんな見るからに欠点ばかりの材料で何かを作る(作れる)イメージは全くなく。
「秩父で木工ですか〜、そちらは山が多いので、材料の木が豊富でしょう。木工やるには最適ですね」
・・・なんてお客さんに言われても、
「あ・・いや、材料は北海道やロシア、北アメリカなどから仕入れてます・・・」
「?」(お客さん)
山の多い、木の多い場所に工房があり、一般の方がそんなふうに感じる事は、とても自然な事だと思います。
製材された材料で作るもの、近所から頂いた木で作るもの。
自分のイメージが先にあり、形にする事は、努力、工夫次第でどうにでもなります。
素材、技術にとらわれず、自由に作り続けたい・・・。
今回、倉敷でのワークショップで、木という素材に改めて向き合う事ができ、そう感じる事ができました。
ありがとうございました。
by greenlight4
| 2013-05-19 18:30
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